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ホメオパシーとはどのような医療なのか? ホメオパシーは、約200年前に、ドイツ人の医師サミュエル・ハーネマンが体系化した医療です。 ホメオパシーは、体にもともと備わっている自然治癒力に働きかけ、病気の人(動物)が全体のバランスを取り戻し、回復していく過程に作用します。 (1)ホメオパシーの基本原則 ホメオパシーには、2つの基本原則があります。 |
ホメオパシーQ&A Q1:ホメオパシーの効果は科学的、医学的に証明されていないと聞いたのですが? A1:2009年10月に日本ホメオパシー医学協会のホメオパスである開業助産師が、新生児に標準予防法で投与が定められたビタミンK2シロップの代わりに、家族の承諾もなく自己判断でホメオパシー薬であるレメディを与え、ビタミンK欠乏症により新生児が頭蓋内出血により死亡した事件がおこり、2010年7月に家族が助産師を相手に裁判を起こしました。 この報道をうけ、ホメオパシーのみを信じて必要な現代医療を拒み死亡した悪性リンパ腫の患者、母親が適切な治療を受けさせなかったため死亡したアトピー性皮膚炎の乳児のことなどが一斉にマスメディアにとり上げられ、ホメオパシーは危険との認識が急速に広まりました。 同年8月25日には日本学術会議会長が「ホメオパシーの効果に科学的根拠がない」とした談話を発表し、さらに医師会、歯科医師会、薬剤師会などが、会員の医師・歯科医師にホメオパシーの使用をさけるよう声明を出しています。 ここで問題になっているポイントは2点、1つは医師免許を持たない助産師により治療に必要な現代西洋医学の薬剤、治療から患者が不必要に遠ざけられたこと、もう1つはホメオパシーには治療効果が無い考えられている点です。 確かに、ホメオパシーだけを盲信してしまうのは大変危険だと思います。しかし、それは何もホメオパシーだけに限ったことではなく、漢方や鍼灸、ヒーリングといった代替医療や、現代医療に対しても言えることです。その中で、患者様にとって適切なものを提案するといったスタンスを医療従事者はとらなくてはならないと思います。 それらを上手く組み合わせて、患者様が元気で長生きできることこそが、患者様の望まれていることであり、同時に、わたしたち医療従事者の目指すところだと思うのです。 また、日本学術会議会長の談話では、「治療としての有効性がないことが科学的に証明されています。」ということになっていますが、ホメオパシーの臨床的有効性については、特にヨーロッパにおいて多くの報告がなされており、動物実験における有効性も報告されています。 例えば、米国ヒューストンのテキサス大学アンダーソン癌センターでは、超希釈したレメディ(Carcinosin 30c、Phytolacca 200c、Conium 3c、Thuja 30c)を人の乳腺癌細胞に使い、いずれも癌に対する細胞の成長抑制作用とアポトーシス(細胞死)作用が確認されています。 他にもラットでの実験で、ホメオパシーのレメディで、体内の重金属(ヒ素、鉛、ビスマス)の排泄が促進されるのが確認されていたり、無作為化比較試験の論文は100を超えており、5つの主な無作為化比較試験の論文では、そのうちの4つの論文で有効な結果が出ています。特に有効性の高かった病気には、上部気道感染症、小児の下痢、インフルエンザ、術後イレウス、リウマチ、アレルギー性鼻炎、めまいなどがありました。 また、2006年までに発表された127の無作為化比較試験の論文を再検討した結果では、57の有効、6の無効、64の論文が確定判断できずという結果でした。 2つ以上の無作為化比較試験で特に有効であったものには、線維筋痛症、骨関節炎、副鼻腔炎があり、1つの無作為化比較試験で有効であったものには、急性中耳炎、捻挫、気管支炎、慢性疲労、月経前症候群などがありました。 動物における研究でも、牛の乳房炎、豚の成長促進、牛や豚の繁殖に対する有効性や尿路感染症のラットを用いた盲検試験などでもその治療効果が確認されています。 他にも、ラットやマウス・ウサギ・カエルなどの実験動物から、牛や馬などの大動物、七面鳥や鶏などの鳥類、犬・猫などの小動物まで広い範囲で有効性と研究報告例があります。 さらに、ホメオパシーでは、現在までに数十のメタ分析が行なわれ、少数の論文を除いてホメオパシーの結果がポジティブに出ています。(メタ分析とは、すでに発表されている同じテーマに関する臨床研究を定量的・統計的にまとめて、結論を引き出す研究手法です。) メタ分析した結果をまとめると、およそ72%の患者に効果があったのは事実です。 2012年2月には、スイス政府がホメオパシーの効果を認めるレポートを作成しています。 ホメオパシーの効果について、さらに詳細をお知りになりたい方は、「臨床家のためのホメオパシーノート 基礎編」をお読み下さい。 また、当クリニックでも、実際に、乳腺腫瘍、腎臓病、肝臓病、心臓病、皮膚病、慢性の関節炎など様々 な疾患にホメオパシーを用いて、治療効果が出ています。 結論と致しまして、当クリニックでホメオパシーを治療の一環として取り入れておりますのは、実際に効果が出ているからであり、決して「ホメオパシーには治療効果が無い」などということはありません。 ホメオパシーの治療効果は、ホメオパシーの専門技術をきちんと習得された獣医師のクリニックで実際に体験されると、良くお分かりになると思います。 |
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